やわらかく隠蔽される芸能界での成功例

古今。

芸能界では、

「自分(たち)ではじめたものが成功する」

また、強烈なファンをバックボーンにしているので、長く続けることができる。

これは起業してから事業が大きくなっていく状況によく似ている。
(まあ、ビジネスだから当たり前なんだけど)


まず、自己資本、もしくは資金調達のエンジェルラウンドを経て起業する。

事業を行い、評価を得て、より大きな資金調達に成功し大きな出資を得る。
以降も、これは連続するか展開派生する。


芸能界へのアプローチとしては、路上パフォーマンスや自主公演を行う。

評価を得て、より大きなステージに成功して報酬を得る。
以降もこれは連続するか他メディア、別ジャンルに展開派生する。

一世風靡やTEAM NACSなど、上げていくときりがない。


大きなイメージで企画し、ほとんどギャンブルのような賭けに出て成功したのが劇団四季
キャッツの導入によって、大きな大衆劇団というイメージから日本で体感できるブロードウェイといわれるまでに大成功した。
キャッツは多くの人に失敗する、公演当初も非難批判を受けていた。

しかし、強烈なファンや支持者と、それを観たいと思った大衆のうねりには


「自分たちにはできない嫉妬ややらなかった後悔」


で発せられる言葉など通用しなかったのだ。




去年も今年も、自分たちではじめて武道館ワンマンを達成している人たちがいる。

最近はテレビにも出ている、うちからそう遠くない
大田区のライブハウスclubEARTH創設グループ
SEKAI NO OWARI



路上から武道館への道
http://ameblo.jp/miyazakinahoko/
http://miyazakinahoko.com/
11月2日に公演を行うことが決定した。
シンガーソングライターの宮崎奈穂子さん
この過程でテレビ番組の主題歌などにも起用されている。



形は違えど、方法論としてはAKBやももクロ時間はかかったが、
成功の類例になる。



運営会社と事務所、マネジメント、プロデューシングが分離していて、
まるで外注関係のように機能している。
既存の芸能事務所や興行パターンに比べると、はるかに速い。

だがしかし、それよりも早くメジャーになり、
かつ収益を上げる例は多い。


日本では、なぜか、リスクを背負ってアクションを起こすことに否定的だ。

芸能界では、
大手事務所に所属したがる。
スクールに大金を払う。
お金を払って演劇、バンドはステージにあがる。
お金を払って映画に出演する。
無料でなければ中小の事務所に入らない。


活動や作品を企画、創出、獲得してくる、入所金やレッスンフィーを支払う事務所はたくさんあり、業界内の信頼も評価も高い。


Webの掲示板で悪徳、お金だけ取られた、とよく書き込まれる事務所もここには含まれる。


努力もしないのに成功できると思っている。
大学に入学したから卒業できるのとはワケが違う。


まるで専門学校に入学して、勉強はサボっていたが、
お金を払ったんだから学力が上がらないのはおかしい。
だからやめた、といっているようなものである。


努力しなかった、人に頼ってばかりいた、
考え方が甘かった、あきらめた、
小さなプライドを守るために人の夢も潰しにかかる


そんな書き込みは信じず、親や信頼できる大人と
事務所やスクールの内容をチェックし、
なぜ無料なのか、なぜ有料なのかをじっくり検討すればいいだけの話しだ。
面談時も、誰かにそばまで来ていてもらうか、未成年なら同席を許可してもらおう。


私は未成年を担当する場合は、親と話さないと落ち着かないタイプだ。
というか、きちんとしたところは、普通、親と話したがる。



売れてもいない自分の活動や作品ができるのに無料

私にとってはこの方がよっぽどおそろしい。


事実、小○優子の係争をはじめ、「無料」で活動していた費用は「貸付」と判断されることが多い。



ざっと、地下アイドルで計算してみよう。
最も少額になるはずなので。

レッスンや衣装、交通費は基本、自己負担。


費用がかかるのは以下からだ。
1.面談、相談、会議等が月に2度。
2.ライブのブッキング。
 月に8度のライブに出る。
 毎回、マネジメントがつく。
3.年間4枚、オリジナルソングが提供される。
4.CDのプレスはそれぞれ100枚。
5.デジタル写真集を年間4冊。



1年でタレントの個人的理由でやめる、となった。
一般的にみて、やめるに値する理由ではない場合、
事務所側は損害賠償請求ができる。
さらに、やめるのであれば、回収できていない「貸付」分を
請求することができる。

「契約書のあるなしにかかわらず」だ。



人が動くと費用が発生する、というのは係争時は当たり前に数値化される。
1.24万
2.100万
3.20万〜
4.30万(在庫トータル50枚として)
5.20万(カメラマン+今後の売上げ見込みがなくなった)


ざっくりでも200万円。かなり安いんで驚いたw
さすがは地下アイドル、リーズナブルだ。


最近はWeb生放送やブログ、SNSの管理費用もあるので、加算されるだろう。

で、普通は、請求しない。



投資の基本は、資本を振り分けて、そのうちの5%が成果を出してくれれば利益が出る。
多産多死型が主流だ。


芸能界も同様で、1年に入所してきた何人かのうち、一人、成果を出せば利益が出る。
最近は出ないが、とにかく、こんな考え方だ。



なので、やめられることは本当に痛感のきわみだが、
しかたない、とあきらめる。


訴えられてしまう場合は、まず無許可の移籍。


訴える以前に、「こんなことが慣習になっては困る」と、
無許可の移籍を知った周囲の事務所が一斉に仕事を取れないよう、周囲に働きかける。

よく「干される」というのがこの状況だ。


しかし、野球やサッカーで考えてみて欲しい。
移籍やトレードはその世界のルールに則って行われる。

ルール違反をしたら、どんな有能な選手でも例外なく、
シーズンを棒に振るのである。


芸能界って怖い、ではなく、
これがビジネスでも当たり前のペナルティだ。

ビジネスのほうが、ルール違反を起こしたその後は、もっとエグい。


これは半年から1年程度で「えんがちょ切った」になる。
実力や強烈なファンがついていれば、再び活躍できる。


最近の係争で多いのは、やめたことをブログ等に書いてしまい、
悪口ではないものの、前事務所について
「信頼関係を失い」などと書いてしまい
名誉毀損付きで訴えられちゃうこと。


名誉毀損は、あんまり知られてないけど、書かれた内容や発言によって、
「事実でもそうでなくても」
公の場で名誉を傷つけられた、と感じたら、訴えることができる。
慰謝料、となるけど、この金額には上限がない。言い値。


この状況になると、さっきの200万円が同時に損害賠償で乗っかってくる。


長くなったんでまとめると、「無料」っていうのは事実上ない。


事務所に所属(もしくは契約していると論証できる)している人が、
売れないまま活動を続けている場合、
増え続けていく貸付金と思っていい。



途中で親の反対にあってやめますとか、
恋人ができてやめざるを得なくなったとか、
大学受験があるので半年休みたいとか、



そんな理由は通じない。



まあ、最近ゆるいんで通じるとこも多いけど(笑)


さて、自分ではじめた人のメリットは、


自由業であること。
やめるのだけが自由、という話しもあるが、これは大きい。



次に収益がダイレクトなこと。



マイナスも背負うことになるけど、問題点があったら、自分で修正できる。
事務所だと、「慣習」「常識」「他社とのつながり」でもたつく。
さらにいうと、究極、タレントよりも会社のほうが大事。


売れていないタレントが「こういう風に改善したい」といっても、
聞いてもらえない。


「事務所としてのブランド」は、崩せない。
これはビジネスをしている人にはわかると思う。



社員の改善案がそのまま通るなんてことはほとんどないでしょ?



起業や個人店舗と同じで、トライ&エラーを繰り返して、
活動をどんどんよくしていくことが出来る。


次に、強烈なファンができやすい。
特に同性の憧れを得やすい。


応援もシンプルな立ち位置にいるのでしやすい。


路上パフォーマンスをすれば、ツイート、ブログに書いてもらう、
なども期待できる。


世の中の厳しさを知ることができる。


やめる子はなにがあろうと結局やめる。


時間をかけて結局やめたり、大金払って結局やめるんなら、
社会勉強になったほうがまだいい。


世の中の厳しさを知る、というのは、
そのままマーケティングなので、続けていけば、
必ず成果を出すヒントも方法も見つけることができる。



こういった成功例やメリットは、
やわらかく隠されている。


あなたが芸能界を目指す、
芸能界に関わる仕事を目指すのなら、


「自分たちでやる」ことが成功パターンの1つだと知っておいてほしい。



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輝く!集まれ!27個の星々!(アイドルプロジェクト)
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筆者 渡辺英輔
企画家。飲食販売業、中小企業への指導助言を数多く行う。
大病を患った後はアドバイスメインの業務となっている。
メジャー映画から地下アイドルまでのプロデュースに関わる。
脚本家、作詞家。
裁判員経験がある。制度凍結派。そのため取材執筆の依頼は多い。


平日夜は喫茶柊のマスター。
中1の時、おはスタの前身番組
「おはようスタジオ」にてメジャーデビューしている。


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